青森産ニンニクと中国産ニンニクの違い

ニンニクの匂い

 

ニンニクの匂いの発生源は、アリインというタンパク質です。ニンニクを切ったりすりおろしたりして空気中の酸素に触れると、アリナーゼという酵素が働いてアリインがアリシンに変わり、強いニンニク臭を発生します。

 

しかし、このアリナーゼは熱に弱いので、ニンニクを数分間ボイルしたり焼いたりすると破壊されてしまい、その後ではニンニクを切っても匂いが発生することはありません。また、傷をつけたり、おろし金などですりおろしたニンニクを長時間放置しておくと、匂いが消えてなくなります。

 

アリインとアリナーゼがすべて反応してしまえば、匂わなくなるのです。逆に、ニンニクの匂いを無くさないようにする為には、短時間で処理することが大切です。ニンニクに含まれているアリシンは、タンパクや脂質、糖質などと非常に結合しやすいため、結合するとそれらの物質がアリシンを包み込み、ニンニクの匂いをなくしてしまいます。

 

つまり、タンパク質や脂質、糖質などによってカバーされるわけです。ステーキや肉類、あるいは魚を焼いたりする時に、たくさんのニンニクを使用することがありますが、この場合は肉や魚のタンパク質と結合し、生臭さを消してうま味を増してくれます。牛乳なども、タンパク質とアリシンが結合するため、匂いがなくなります。また、レモンやショウガ、春菊などと一緒に調理すると、防臭効果が格段に上がります。